あの日、から一年。
帰宅できなかった夫、
両脇に娘たちを抱えて、
画面に映し出される映像に身動きができなかった夜。
津波に巻き込まれる恐怖、
凍てつく真っ暗な夜に取り残された人々を思い、締め付けられる胸。
錯綜する情報の正しさが判断できず
とりあえずはと
西に住む親に娘たちを託した日。
毎日あらゆる情報を探し、得て、自分で精査し選択し
様々なことに思いを巡らせる日々。
そうして
先月の娘たちの誕生日祝いの旅行先に選んだのは、
福島。
以前訪れた時と、
客観的に大きな違いは感じなかったけれど
タクシーの運転手さんから聞いた話に、胸を痛め…。
被災した方々に自分ができることは何かと思い、考える毎日。
無力さに落胆しながらも、賛同する団体にささやかな力を向け…。
その団体の「団長」平了さんは言います。
本当に忘れてはいけないのは3月10日。
普通の毎日だったはずの
いちばん感謝すべき日だったその日に、
彼らはこの震災で犠牲になった方々と重なる2万発の花火を打ち上げました。
鎮魂の、会えなくなってしまった愛すべき方へ、それぞれのメッセージとしての
花火を。
震災直後から、「他の人のために」動き続け、
毎週末に、被災した家の片付けに行動し続けた彼等。
こんな素晴らしい人が実在すること、
彼を支える人々の多さに希望を抱きつつ、
さまざまなことを考え、悩む日々が
答えのない問いに挑み続けるように、
続いていきます。
諦めることなく、思い続けていれば、少しずつでも前に進めるはず。